2006年01月28日
初上槽
もろみの発酵が終わると、搾りの作業です。槽(ふね)と呼ばれる圧搾機に酒袋を並べてもろみを搾ります。槽から滴り落ちるのが清酒、ここで始めてお酒が誕生します。そして、袋に残るのが酒粕。最近の蔵では、ほとんど縦型の自動もろみ圧搾機が使われており、このような昔ながらの槽は少なくなりました。この槽掛けが大変な作業で、昔の蔵人は杜氏に誘われると「その蔵には藪田(自動もろみ圧搾機のメーカー)が入ってますか?」と聞いてから承諾するほど辛い作業だったのでしょう。私は2時間ほど掛かるこの槽掛けが大好きです。
仕込みが終わったもろみは、一ヶ月近くかけて糖化・発酵が進み上槽されます。発酵中のもろみは香りが立ち、タンクのそばにいるだけでわくわくします。
このもろみを輸送用のポンプで槽に送ります。
ポンプで送られたもろみを酒袋に入れます。昔は麻で作った酒袋ですが、最近は化繊になりました。通常二人でする作業ですが、息子二人と私とで優雅に槽掛けです。
槽の底にケヤキで作ったスノコがあり、その上にモロミの入った酒袋を並べていきます。これがなかなか技術を要する作業で、袋の端は写真で見るとおり、二重に折り重ねただけです。ちょっとバランスが崩れるともろみがあふれ出てしまいます。指先の感覚での微妙な作業です。槽掛けが上手に出来れば蔵人として一人前です。
ただひたすら積み重ねていきます。酒袋1本に約5升のモロミが入ります。1段に15袋。もろみ1本を二日間に分けて搾ります。1槽で約2000リットル。
槽が一杯になると木枠を重ね、さらに酒袋を並べます。最初の搾りは負荷を掛けずに、自重で徐々に下がっていきます。
十分に自重で下がったら、そこで木枠を取り外しゆっくりと加圧していきます。ガムテープで貼り付けたコードは、自前で作ったリミッターです。あまり油圧機のピストンを出し過ぎると抜け落ちてしまいます。こうなったら一大事です。で、部品を買い集め、マイクロスイッチとおもり付きのガラ掛け用釣り針を組み合わせ、限度を超えると大音響ベルが鳴るように作りました。加圧用ユニットポンプのスイッチを自動で切ってもいいのですが、人力と組み合わせた方が臨機応変に対応できます。
零細企業では必要なものは自分で作る。これが鉄則です。
これが槽口。しぼりたて。清酒の誕生の瞬間です。
美味いかって?
だんなぁ、聞くまでもねェて こってす
この瞬間のために酒を造っているようなもんですから
どうです?
地場産業育成なんて大上段に構えてますけど、これこそが地場産品じゃあございませんか?
isoo_sasaki at 11:37
│Comments(3)
この記事へのコメント
1. Posted by 菅野淳一
2006年01月29日 14:24
しぼりたてのお酒届きました。おいしくいただいています。
2. Posted by お酒は熱めの燗がいい人
2006年02月07日 18:48
ウマイッ!
しぼりたては冷で!
グハッ!
マイウー!★☆★☆
家族ぐるみで作り上げたお酒だけあるネェ
今度のお酒はスッキリした味
若者向けかも……
どうぞみなさまもお試しあれ!
しぼりたては冷で!
グハッ!
マイウー!★☆★☆
家族ぐるみで作り上げたお酒だけあるネェ
今度のお酒はスッキリした味
若者向けかも……
どうぞみなさまもお試しあれ!
3. Posted by ★★☆☆
2007年10月15日 21:18
来年のお酒、出来上がるのを
心から楽しみにしています
心から楽しみにしています

