2009年02月09日
お燈まつり
熊野信仰の縁で姉妹都市となりました新宮市に隣接する、田辺市と那智勝浦町に行ってまいりました。
田辺市には熊野本宮大社が、そして那智勝浦町には熊野那智大社が鎮座しております。熊野信仰の縁ということで、新宮市を訪れる度に何かとお世話になっているまちです。それぞれの首長さんと懇談させて頂き、親交を深めてまいりました。
最後に新宮市に向かい、伝統の「お燈まつり」に参加させて頂きました。
お燈まつりは熊野速玉大社(新宮大社)の摂社である神倉神社に1400年前から伝わる火の祭りです。
午前中に速玉大社にお参りに行ったところ、社務所の奥で祭りにお供えする「かがり御供(ごくう)」と呼ぶ餅を作っていました。
これが「かがり御供」小さな餅を三段に重ね、縄で十字に縛り男結びで結わえたものです。
祭りの舞台となる神倉神社は新宮市の町に迫った山の中腹にあります。
ご神体は「ゴトビキ岩」。神社の右手のカエルのような姿の注連縄が張られた岩です。
祭りの当日だけは、午後3時頃から女人禁制ということです。
源頼朝公が寄進したという鎌倉式石段は、平らなところがどこにもない実に急な石段です。
下を見下ろすとその角度が分かります。
ここを夜に集団で駆け下りるなんて、考えられますか?
中腹から斜度は緩くなりますが、まだまだ続きます。なんせ全部で538段とのことです。
鳥居の奥に神倉神社が鎮座しています。
鳥居の門は、お燈まつりの上り子(のぼりこ=祈願者)たちのスタートゲートです。午後8時ころ、この門が開けられ、松明を持った上り子たちがここから一斉に石段を駆け下りていきます。
門の内側は谷側にかろうじて平らな通路、山側は岩の斜面になっています。ここに2000人を越える上り子たちが詰めかけることになります。
やっとご神体のゴトビキ岩と神倉神社が見えてきました。なるほどカエルさんです。
ゴトビキ岩の注連縄(しめなわ)は重さ200キロ。毎年、お燈まつりの2週前の日曜日に締め直されるということです。
ここからの眺めは最高です。新宮市が一望できます。左手上が熊野川、河口が見えます。
神社からゲートの鳥居方向を見たところです。ここに2000人です。
午後8時ころ、門が開いた瞬間、押し合いへし合いしながらここから飛び出していきます。
帰り道に下りても、結構きつい石段です。ここをほとんど前が見えない状態で駆け下りるのですから、なんという祭りでしょうか。
太鼓橋隣の社務所では、総代さんたちが上り子の荒縄を締めていました。
荒縄は、身を守るためと、いざという時に介添え役の介釈(かいしゃく)人が、この結び目を掴んで助け上げるためとのことです。
福祉センターをお借りして着替えです。
どうでしょう。初上りの晴れ姿。ちょっと気恥ずかしいのですが馬子にも衣装です。松明の握りのところには参拝する4ヶ所分のお賽銭が括り付けられています。
荒縄を締め、草鞋を履くと気が締まります。
いざ出陣です。一緒に登って下さる観光協会の寺前局長さんや新宮市役所の方々です。
神倉神社に向かう前に、市内3ヶ所(三社参り)参拝に回ります。
最初は阿須賀神社、参詣道はこの通り松明についたヒラヒラ、「花」が散乱しています。
道すがら出会う上り子たちは、互いに松明を打ち合わせ「頼むでー」と声を掛け合います。
粋な挨拶です。
阿須賀神社では、総代さんたちが甘酒を振る舞って下さいます。手前の総代さんが持っているスプーンは生姜(ショウガ)。甘酒にぴったりです。
京風甘酒です。
出がけにセンターでも御神酒を頂いてきましたが、道すがら方々のお店でも振る舞い酒を用意してくれています。
気持ちが盛り上がってきます。
途中で原田芳雄さんに出会いました。原田さんは毎年上り子で参加しているとのこと。ただ、今年は病み上がりで気持ちだけ参加のようです。
いつもお世話になっている尾崎酒造さんにも寄らせて頂き、出来がけのシロウマをご馳走になりました。
いつしか日が暮れてきて、あたりはだいぶ薄暗くなってきました。5時40分ころです。
二つ目の速玉大社前です。
驚くことに、橋を渡った妙心寺境内には明かりが一つもありません。真っ暗闇での参拝です。
妙心寺は熊野比丘尼発祥の地だそうです。
いよいよ初上りです。
あたりは人人人。上り子でいっぱいです。なかなか前に進めません。
それでも急峻な石段を一歩一歩登ります。「ワッショイ、ワッショイ」の掛け声で気合いを入れながら
あたりは月明かりだけ。
なんせ、コンパクトカメラ、三脚無しで写した写真ですのでご勘弁下さい。
時は6時30分、参拝が済むと御神火が来るまで待機です。それぞれに場所を確保します。
下り龍の先頭を期すのは門のすぐ内側に、ゆっくり祈願して下るのは奥の方に。という選択です。
御神火が掲げられました。
事前に集められた「花」が積み上げられており、その花に御神火が移されました。
点火した大松明は一旦山を下りて、下の広場(中の地蔵)に向かいます。
火は一旦、中の地蔵に運ばれ、そこから再度、石段を登って門内に戻ってきます。
月に輪が掛かっています。ゴトビキ岩が見えるでしょうか?
7時38分ころです。
7時59分ころ、下で雄叫びが
きっと、若手は一番乗り目指して見事な走りを見せていることでしょう。
奥の方に陣取った上り子は、龍のごとく、ではなく、しずしずと下山。
8時45分です
松明に書いた願いは、炎に包まれ祈りと共に天に昇りました。燃え残った松明は大事に名取に持って帰ることにします。
家が近くなら種火を持って帰るところですが。
何とも不思議な気分です。
これが、お燈まつりか。
今回も、新宮市の皆さまに本当にお世話になりました。実に得難い体験をさせて頂きました。
ありがとうございました。
※なお、初心者ゆえの間違いや、勘違いもあろうかと心配です。どうぞ、よろしくご指摘、ご指導頂けますようお願いいたします。
※介錯ではなく「介釈」ということです。訂正させて頂きました。
お灯まつり・お灯祭り・お燈祭り・御燈祭り
この記事へのコメント


名取市じゃないか。や・な・ぎ・う・は.....orz..ふぅ・・・浪の音がきいてきた・・・
本日閉店!













































